REPORT

F3 富士レポート

2016年全日本フォーミュラ3選手権
第3戦&第4戦レポート

5月14日(土) 天候:曇り 路面:ドライ
■第3戦公式予選結果:5位 1’34.760
■第4戦公式予選結果:5位 1’34’418
■第3戦決勝結果:4位 24’02.736

開幕2戦から約1か月のインターバルを経て、全日本フォーミュラ3選手権2016シリーズは第3戦&第4戦を富士スピードウェイで迎えた。「B-MAX RACING TEAM with NDDP」の千代勝正は前日に行われた占有走行を総合6位としたもののトップとのタイム差は小さく、チームのデータ分析からセットアップを見直し、この日はさらなる戦力アップを果たす予感を抱いていた。

午前9時30分からの第3戦予選はやや曇った空の下、ドライコンディションでスタート。コースがオープンになると各マシンはコースインし、タイヤが温まるにつれタイムアップを果たしていく。計測3周目からは上位6台が僅差でしのぎを削る、見ごたえのあるタイムアタック合戦が繰り広げられた。マシンのフィーリングに好感触を持った千代もその中で渡り合うことになり、3周目に1’34.924をマークし3位に浮上すると翌周はややミスがありながらも1’34.760までタイムアップ。セクター1、2ともにベストを更新したラストアタックではさらにタイムアップが果たせるはずだった。しかしここで黄旗が掲示され、アタックはそこで終了。ベストタイムは1’34.760のままとなり、第3戦予選を5位で終えた。

第3戦予選終了から10分間のインターバルをはさんで行われた第4戦予選も、ポール争いはやはり数台による拮抗した争いとなった。だがそんな中、千代は第3戦予選時からセットアップを変更せずに挑んだ結果、思わぬアンダーステア傾向に悩まされることになる。コースインから2周のウォーミングアップを経てアタックに行った3周目のタイムは1’34.588と第3戦予選のベストタイムを上回るものだったが、ライバル数台はさらに速いタイムをマークしておりこの時点で5位。翌周も1’34.418とタイムアップしてみせたが、順位浮上にはつながらなかった。千代は第4戦の予選も5位で終えることとなった。



午後2時10分、午前同様のドライコンディションの下で第3戦決勝が行われた。第4戦予選で苦戦を強いられる要因となったアンダーステアを改善すべくセッティングを変更しこの決勝に備えた千代だったが、コースイン周回の際に今度は逆にオーバーステアを感じることになり、グリッド上で再度セッティングを変更。だが、これは奏功とはならなかった。スタート周回では前のマシンのミスにより4位浮上に成功するも、2周目には再び後退。その後も防戦一方となり、なかなか前に近づくことができない展開が続く。ベストラップこそトップに引けを取らないものだったが、なかなかペースは安定しない。15周のレースをなんとか5位キープで終えるのが精いっぱいかと思われた。しかし、その粘りの走りは終盤に報われることになる。残り3周となった時点で数秒前を走っていた4位のマシンのペースが落ち始め、徐々に近づいていった千代は翌周の最終コーナーで背後につけると最終ラップの1コーナーでついに攻略。最終的にスタート時よりひとつ順位を上げ、4位でチェッカーを受けた。




5月15日(日) 天候:晴れ 路面:ドライ
■第4戦決勝結果:16位 34’02.940(18周)

前日の第3戦に続き、全日本フォーミュラ3選手権2016第4戦が富士スピードウェイで行われた。この日は朝から爽やかな5月晴れに恵まれ、ドライコンディションの下午前10時50分にフォーメーションラップが開始。前日は予選、決勝を通じてマシンバランスに悩み続けた千代だったが、この日はまずまずの仕上がりだった。スタートでは1コーナーのポジション取りに恵まれなかったことで6番手に後退するもその先のダンロップコーナーで巻き返し、オープニングラップ中に5位復帰を果たすと、2周目のホームストレートではその前を走るマシンのスリップに入ることに成功。鮮やかなオーバーテイクを決め4位に浮上する。スタートから2周はその他のポジション争いも激しかったが3周目以降は順位が落ち着き、千代もしばらくは4位で単独走行となった。

次なるターゲットである3位のマシンよりもややペースで勝っていた千代は、その後徐々に近づいていき8周目には1秒差内。表彰台圏内が視野に入った。そして10周目になると完全にロックオン状態となり、1コーナーやダンロップコーナーで果敢にオーバーテイクを試みる。しかし相手のブロックも巧みでなかなかこじ開けられず、バトルは延々繰り返された。

迎える15周目、ついに両者のデッドヒートは決着を迎える。だが、千代にとってこれは最悪の展開だった。ストレートエンドで並んで2台のタイヤが接触、アウト側の千代はコースの外にはじき出されるかたちとなり、クラッシュは避けられたものの3位争いからは完全に脱落することに。さらにタイヤを痛めてしまい交換のためにピットイン。無事にコース復帰を果たしなんとか完走規定周回の18周でチェッカーを受けられたものの、この日の調子からすれば痛恨の幕切れだといえる。

千代勝正コメント
「今回のF3のレースウィークも鈴鹿から悪い流れを断ち切ることが出来ませんでした。正直ものすごく悔しいです。その中でも日曜日の決勝では復調の兆しが見えたところで、チームメイトと接触してしまい、最悪の結末となってしまいました。今回も応援して下さっている皆様に良いレースをお見せすることが出来ず、申し訳なく思っています。しかし次戦の岡山はもうすぐ来週。落ち込んでいる暇はないので、チームと改善策を練って、早く挽回できるように頑張ります。応援ありがとうございました。」







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千代 勝正

レーシングドライバー千代勝正です。 2024年シーズンは#23 NISMO からSUPER GT GT500クラスに参戦します。 応援宜しくお願い致します!

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