2022 SUPER GT Rd.5 SUZUKA GT450 KM RACE
2022 AUTOBACS SUPER GT Round 5
「FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 450km RACE」予選レポート
SUPER GT 2022第5戦、3号車Zは予選9位
8月27日(土) 天候:曇り 路面:ドライ
■公式練習結果:4位 1'46.843(千代)
■公式予選結果:9位 1'46.008(千代)
SUPER GT 2022年シーズンは後半戦に入り、鈴鹿サーキットで第5戦を迎えた。鈴鹿は第3戦で3号車「CRAFTSPORTS MOTUL Z」が念願の初優勝を飾った舞台だ。今回は52kgのサクセスウェイトが課せられるが、夏の鈴鹿とミシュランタイヤとの相性の良さもあって期待は十分。再びランキングトップを奪回するために上位フィニッシュでのポイント獲得を目指す。
午前中の公式練習では高星 明誠がドライブし、タイヤ及びセットアップの確認を行った後、ドライバーを千代 勝正に変えてロングランと専有走行での予選シミュレーションを行った。ベストタイムは4位でロングランのペースも悪くはなく、ウェイトと燃料リストリクターのハンデを抱えていても、十分に戦える感触を持った。
GT500クラスの予選Q1は、定刻から20分遅れの午後3時53分に開始。各チームはさらに気温が上がると予想される明日のレースを見据えて、それぞれの戦略の上で選択したタイヤで予選に挑んだ。開始から2分が経過したあたりでGT500クラスの15台が順にコースイン。その多くが2周のタイヤウォーミングアップ後にアタックする作戦で、セッション終盤になり戦いはヒートアップする。3号車は今回、千代がQ1のアタックを担当。同じく計測3周目でアタックする作戦だ、コースインすると2周の間タイヤを入念に温め、前後の間合いを図りアタックラップに入った。
千代の渾身のアタックが叩き出したタイムは1分46秒008を計測し、3号車は8位に浮上。ギリギリQ2進出を果たしたかに見えた。しかし、チェッカー後にアタックした1台がわずか0.15秒程上回り、3号車はその直後9位へと後退。明日のレースは9番グリッドからのスタートとなった。
■千代 勝正コメント
「今回、予選でQ1を突破できるかどうかは非常に大事なラインでしたが、ギリギリで逃してしまいました。夕方になって路面温度が下がっていたことで、タイヤをゆっくり温めて3周目にアタックするプランでしたが、タイヤのピーク的には2周目に行った方が良かったのかもしれません。僅差でQ2を逃してしまい、悔しい予選になりました。今回、燃料リストリクターのハンデは確かに効いていますが、それでもクルマはポイントを狙える状態にあると思います。また明日は450 kmの長いレースということで、うまく戦略を練ってコース上でドライバーが最善を尽くせば表彰台の可能性もあると考えています。少しでも多くのポイントを獲得できるよう頑張ります」
2022 AUTOBACS SUPER GT Round 5
「FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 450km RACE」決勝レポート
SUPER GT 2022第5戦、3号車Zは4位フィニッシュ
8月28日(日) 天候:晴れ 路面:ドライ
■決勝結果:4位 2:35'47.596 77周(千代→千代→高星)
この日の鈴鹿は朝から晴天となったものの気温は午後になっても思ったほど上昇せず、気温28℃、路面温度39℃のコンディションで午後2時30分、450kmのレースがスタートした。
GT500クラスは序盤、トップ3の順位は変らなかったが中団では激しいポジション争いが繰り広げられた。中でも躍動していたのが3号車「CRAFTSPORTS MOTUL Z」で、スタートドライバーの千代 勝正はタイヤの温まりが早いミシュランタイヤのメリットを活かし、9番手から1周目にシケインで1台、その勢いのまま2周目の1コーナーでアウトからもう1台をオーバーテイクし、早くも7位へ。さらに9周目には6位に浮上した。
4位以下は接近しており、この序盤は一気にジャンプアップするチャンスだと思われた。ところが15周目あたりから3号車のタイヤは急にグリップダウンし、そこからは劣勢に。チームはこれを見て作戦を変更した。そして予定より早めの19周目にピットインを行うと給油とタイヤ交換を済ませ、第2スティントも千代が続けてコースへ。今度はタイヤをなるべくセーブして順位をキープし、長いレースの中で突破口を見出そうとした。
第2スティントでは均等割りの2/3にあたる周回までなるべく引っ張りたいところだったが、3号車はやはり早めのピットインを余儀なくされた。だが、それが功を奏することになる。45周目にピットインし、ドライバーは高星 明誠に交代。その直後の50周目にGT300クラスのマシンがクラッシュしたことでセーフティカーが入り、8位まで後退していた順位はまだ2回目のピットインを行っていないマシンを逆転し6位へ。さらに、5位に接近することにも成功した。
高星はそこから着実に順位を上げていった。タイヤに不安はまだあったが、セーフティカーラン5周に加え、その後FCY周回もあったことからタイヤのパフォーマンスは終盤まで衰えず、70周目には前のクルマがドライブスルーペナルティを受けたことで5位へ。そこからさらに、残り4周となったところで1台をオーバーテイクすることに成功。惜しくも表彰台には届かなかったが、3号車はスタートから5ポジションアップの4位でフィニッシュすることに成功。残り3戦に逆転タイトルの望みをつないだ。
■千代 勝正コメント
「周りのクルマよりも早くタイヤが温められたので、序盤のうちにポジションを上げようと果敢にオーバーテイクに挑んだ結果、そこで6位まで順位を上げられたのは良かったです。その後も前が接近していたのでチャンスはありましたが、急にグリップダウンが起こり、かなり早めのタイミングでピットインすることに。第2スティントは、タイヤセーブを優先せざるを得ませんでした。2回目のピットは当初、もっと引っ張ろうと考えていましたが、逆にあのタイミングだったことが奏功しました。表彰台には届きませんでしたが、今回の状況を考えれば4位は上出来だと思います。まだレースは残り3戦ありますし、逆転でタイトル獲得のチャンスも十分あると思います。次のSUGOまでに今日起きたことの原因をしっかり分析して改善を進め、SUGOとその次のオートポリスは大事なレースになると思うので、好成績を残せるように頑張ります。」