2025 AUTOBACS SUPER GT Round 3 MALAYSIA
2025 AUTOBACS SUPER GT ROUND 3
「SUPER GT MALAYSIA FESTIVAL 2025」予選レポート
SUPER GT2025シーズン第3戦、23号車Zは予選14位
6月27日(金) 天候:曇り 路面:ドライ
■公式練習2結果: 13位 1'53.725(千代)
■公式予選結果:14位 1'52.251(千代)
第2戦から2ヵ月程のインターバルを挟み、SUPER GT 2025シーズン第3戦がマレーシアのセパン・インターナショナルサーキットで開催された。12年ぶりとなるセパンラウンド、GT500クラスはオフシーズンのセパンテストでのデータをもとにセットアップを進めることになるが、テストの時とは路面状況が大きく異なっていることから練習走行でのデータ収集が重要になった。だが、木曜日に行われた1回目の練習走行で23号車「MOTUL AUTECH Z」にトラブルが発生してしまう。
千代 勝正がまずはチェック走行を行い、ドライバーを高星 明誠にスイッチし、本格的なセットアップメニューに入ったタイミングで駆動系のトラブルが発生し、修復のため以降は走行できず。したがって、この日の午前中に行われた2回目の公式練習では、23号車は1回目に予定していたメニューからのスタートを余儀なくされ、ライバルたちに後れをとることに。さらに2回目の公式練習は専有走行時間帯が設けられておらず、予選に向けたシミュレーションも十分とはいかなかった。
こうして迎えた午後の予選、GT500クラスは午後5時03分に気温31℃、路面温度38℃というコンディションでまずはQ1が開始。タイヤのウォーミングアップに要する周回数の違いによりコースインタイミングが各マシン異なる中、予選開始から約1分後にコースインしたマシンの台数が最も多く、Q1担当の千代を乗せた23号車Zはその混雑した中でのコースインとなった。
路面状況が悪いとはいえ、12年の間に進化したマシンによりQ2進出はコースレコードを大幅に上回る1分51秒前後で争われていた。そんな中、23号車Zは公式練習での準備不足に加えてアタックタイミングにも恵まれなかったことで、アタック自体にミスはなかったもののタイムは1分52秒251という結果に。第2戦に続きQ2進出を果たせず、14番グリッドから第3戦決勝に挑むことになった。
■千代 勝正コメント
「木曜の練習走行1回目でのトラブルでセットアップメニューの進行が大幅に遅れてしまい、予選Q2進出は51秒台で争われるとの予想に対し、自分たちは2回目の練習走行でのシミュレーションで53秒台に留まっていたので、ギリギリのラインにいることは分かっていました。加えて、今回予選が夕方だったことで路面温度が下がり、選んだタイヤの温まりが予想より悪かったこともあってピークのタイミングを少し外してしまいました。明日のレースは第2戦同様、後方からスタートしてコース上で順位を上げていかなければなりません。そうした戦いに向け、これからセットアップを見直して、戦略もしっかりと練って準備したいと思います」
2025 AUTOBACS SUPER GT ROUND 3
「SUPER GT MALAYSIA FESTIVAL 2025」決勝レポート
SUPER GT2025シーズン第3戦決勝、23号車Zは13位フィニッシュ
6月28日(土) 天候:曇り 路面:ドライ
■決勝結果:13位 1h48'57.636 55周(千代→高星)
12年ぶりにSUPER GTの舞台として復活したセパン・インターナショナルサーキットでの2025シーズン第3戦、決勝は気温33℃、路面温度42℃のコンディションで午後4時30分にスタート。1台がマシントラブルでスタートできず、また中団の2台が1周目に接触し大きく後退と、波乱の幕開けになった。
千代 勝正がスタートドライバーをつとめる23号車「MOTUL AUTECH Z」は14番グリッドから、3台が後退したことでオープニングラップを11位で通過。序盤はポイント圏内まであと一つというポジションでの戦いとなる。さらに上位こそ徐々にギャップを築いていくも、5位以下はペースにあまり差がなく、展開によってはジャンプアップの可能性もある状況だった。
そして中団グループがGT300クラスに追いつくと、千代はそのトラフィックで生まれるチャンスをものにしようと何度かオーバーテイクを試みる。だがセパンのコース特性に阻まれ順位を上げることは叶わず、我慢の展開が続いた。
GT500クラスは、レースの総周回数の1/3を消化したタイミングの19周目にルーティンピットインが開始。中団グループの後方に位置していた23号車にとってピットインはジャンプアップの大チャンスであり、いくつかの戦略が考えられた。その中でチームが選んだのは、21周目と早めのピットイン。このタイミングは同じチームの3号車Zと同一であったが、3号車Zは約4秒程先行していたことからピットイン時の交錯は発生しないと判断していた。
ところが、インラップでプッシュした23号車のタイムが速かったことに加えてピット作業もスムーズだったことで、リリースの際に3号車とタイミングが重なってしまい、タイムロスが発生。結果的にアドバンテージを得られず順位は上げられなかった。さらに、その後1台からオーバーカットされてしまい、高星 明誠にドライバーを代えた23号車Zは12位で第2スティントをスタートさせることになった。
レースは1周目以降大きな波乱のない展開となり、23号車Zも12位キープのまま終盤を迎えるが、44周目にピットインを遅らせ、フレッシュなタイヤでペースを上げた1台にオーバーテイクを許すと13位に後退。そのまま55周のチェッカーを受けた。
■千代 勝正コメント
「セパンでのレースは12年ぶりですが、テストで走っていたデータが活かせるかと思いきや、路面コンディションが全く異なった上に、初日の練習走行1回でトラブルが発生して走れず、苦しい週末となりました。良い結果を出すことができず本当に悔しい気持ちでいっぱいです。次に向けて不調の原因をしっかりと究明して、チームの状態を立て直したいと思います。まだ今シーズンは5戦残っているので、ここから軌道修正して、良いクルマに仕上げて、必ず良い結果へと繋げてみせます。日本から遠いマレーシアまで応援に駆けつけて頂いたみなさん、TVやSNSで応援して頂いたみなさん、今回もありがとうございました。強いnismoを復活させます!」