鈴鹿1000Km 決勝
鈴鹿1000Kmもたくさんの応援ありがとうございました!!
もうご存知だと思いますが、お蔭様で優勝する事が出来ました!!
88Kgのウエイトを積んで臨んだ今回のレース、正直勝てるとは想像していませんでした。
たぶん見ていた皆さんも、あれ?なんでゲイナーが?いつの間に1位!?みたいになったと思うので、最初からゆっくりと説明したいと思います(笑)
今回レースの天気は雨、ウェットタイヤはなかなか開発テストをする機会がなく、ポールスタートからズルズル後退していった開幕岡山の悪夢が頭をよぎりました。
その予感が的中してしまい、クートさんもスタートから数周はポジションを守っていましたが、その後一気に後退。
15周の間に、ほぼ最下位まで落ちてしまいました。
スタートに選んだ、深溝のレインタイヤがコンディションにマッチしませんでした。
そして15周目に、他のチームより早くピットインし、自分がマシンに乗り込みました。
自分の履いた浅溝のレインは、深溝よりはコンディションに合っていた様で、ベースをすこし回復し、全車一回目のピットインを終わった時点で、暫定10位まで挽回。
ここで、雨が止み、路面が乾き始めます。
一周一周、路面がすこしずつ乾いて行くのが見える中で、それと同時に他車よりも早く1回目のピットインをしていたため、燃料のリミットも近づいてきます。
頼むから、次のピットインのタイミングでドライタイヤに換えられる路面になってくれ〜!と願っていました。
ここで本当にドンピシャでピットインのタイミングで、コースのレコードライン上だけが全周乾き、ピットイン回数の余計に増やすこと無く、ドライタイヤに換える事が出来ました!すごいラッキーでした。
そしてドライになった路面で第3ドライバーの富田がスリックタイヤを履いて好ペースでさらに追い上げます。
とここで、1回目のセーフティーカーが入ります。
実はこのセーフティーカーは僕らにあまりメリットはありませんでした。
それは先にピットを済ませていたため、1位から周回遅れの状態で隊列に並んでしまい、上位勢がSCカー明けにピットを済ませても、順位アップはありませんでした。
しかしSCカー明け後、すぐに2度目のSCカーが入り、これが本当にラッキーでした。
この時点では1位から同一周回だったため、1分以上のギャップを取り戻すことに成功しました。
ほぼこれでウェットで出遅れてしまった差は完全にリセットされました。
他車のペナルティーなどもあり、そこから富田は、4位まで順位を上げてスティントを終え、クートさんに交代します。
この時のピットワークが他車より特に早かったため、全車3回目のピットを終えた時点でトップに立つことが出来ました。
そして運命の最終スティント。
乗り込む前、BRZとZ4の方が、後からピットインするので、「給油量がGTRより少ないから、必ず前に出て来るけど、あとは千代に任せた。」と監督に言われ、とにかくすこしでもその差を縮めようと、走り出しから猛プッシュしていました。
そして自分の前に、ピットアウトしていくBRZとZ4が現れます。
自分のタイヤはすでに熱が入っているので、2台のタイヤに熱が入る前に仕留めなくては!と思い、S字の1つ目でZ4を抜いて、デグナーでBRZに追いついた勢いでそのまま、やや強引にデグナー2つ目でBRZを抜いてトップに立ちました。
トップに立ってから残り約1時間、Z4のヨルグ選手とのバトルは本当にしびれました。
自分がすこしでもミスをしたら、すぐに追いつかれるので、1時間ずっと一瞬も気が引けない緊迫した展開でした。
正直、心が折れた方が負けだと思いましたが、ここまで頑張ってきてくれたチームのためにも、絶対に1位は譲ってたまるか!!と思い走ってました。
そして残り30分を切って、無線で今大きい雨雲が来てるから、雨来るかもしれない(笑)という情報が入り、正直、今はやめて!!>_< と思いましたが、案の定、残り20分頃に西コースで雨が降り始め、毎周、スプーンコーナーの路面状況が違う状態で、ワイパーを止めて窓に当たる雨の量を見ながら、とにかく全神経を路面とタイヤに集中して、走りました。
一瞬でも飛び出したら絶対に抜かれる状況だったので、本当にハラハラでした。
ものすごく大変なラスト1時間でしたが、その分チェッカーを受けた時は本当に嬉しかったです!!
今回は、運もすごく味方してくれましたが、それもチームの仕上げてくれたマシンとタイヤ、そして完璧なピットワークと作戦があったからこそ。
ゲイナーチーム、ダンロップタイヤ、日産、ニスモ、スポンサーの皆様、チームに関わるすべての皆様、本当にありがとうございました!!