2021 SUPER GT Round 6 AUTOPOLIS GT300KM RACE
2021 AUTOBACS SUPER GT Round6
「AUTOPOLIS GT 300km RACE」予選レポート
SUPER GT 2021 第6戦、3号車GT-Rは予選15位
10月23日(土) 天候:晴れ 路面:ドライ
■公式練習結果:11位 1’33'.059(千代)
■公式予選結果:15位 1'33.333(千代)
SUPER GT 2021シーズンもいよいよ残すは3戦。2年振りの開催となる九州、オートポリスで第6戦が行われた。開幕戦から連続でポイントを獲得し、4戦目にあたる第3戦では2位表彰台を獲得と、順調にランキングを上げてきた3号車「CRAFTSPORTS MOTUL GT-R」。後半戦初戦の第5戦SUGOでは不運なトラブルでノーポイントとなったが、随所で光る速さを見せていた。この第6戦でも上位フィニッシュの期待が高まる。
高地にあるオートポリスはこの週末、ひと足先に冬が訪れたような寒さとなった。土曜日は好天となりながらも気温は上がらず、午前中の公式練習では各チーム、タイヤ選択に頭を悩ませることに。そんな中、3号車GT-Rはいつも通りセットアップ、タイヤ比較、予選シミュレーションと順調にメニューをこなし、ベストタイムはトップから約0.8秒差の11位で終える。
予定より15分遅れの14時28分に始まったGT500クラスの予選Q1、3号車GT-Rは千代 勝正がアタックに挑んだ。気温は14℃ということで多くが2周をかけてじっくりとタイヤを温め、チェッカー間際の1周に勝負をかけてきた。千代も同じく開始から約1分後にコースへと入ると、そこから3周目にアタック。特にミスのない安定したアタックだったが、Q2進出が32秒台で争われている中でタイムは1分33秒333と伸び悩んだ。3号車GT-Rは15位に終わり、Q2進出はならなかった。
実は公式練習にて3号車GT-Rは、重度のアンダーステアに悩まされていた。予選に向けて大幅なセッティング変更を試みたが改善はならず、1分33秒333はチームもドライバーも到底納得できないタイムであった。予選後、チームは決勝での挽回に向けた長いミーティングに入った。
■千代 勝正コメント
「公式練習ではアンダーステアがひどく、予選に向けてセットアップを大きく変更してみたのですが問題は解決せず、満足にアタックを行えない状況でした。原因がはっきりしていないので今はなんとも言えませんが、前回ノーポイントだったことで今回は挽回するために予選で前に行きたかったところ、想定外の苦しい戦いになってしまいました。ただタイヤの方は良さそうなので、まだチャンスがあると思います。タイヤが厳しくなってペースを落とすライバル達を確実に抜いていって、なんとか上位に食い込んでみせます」
2021 AUTOBACS SUPER GT Round6
「AUTOPOLIS GT 300km RACE」決勝レポート
SUPER GT 2021 第6戦、3号車GT-Rは最後尾スタートから4位でチェッカー
10月24日(日) 天候:晴れ 路面:ドライ
■決勝結果:4位 2:05'31.493 65周(千代→平手)
2日続けて好天となったオートポリスだが、気温は上がらず13℃、路面温度は19℃というコンディションで13時30分、第6戦決勝がスタートした。3号車「CRAFTSPORTS MOTUL GT-R」のスタートドライバーは千代 勝正。最後尾の15番手からスタートを切ったレースは前日の不振が嘘のような、ハイペースで前を追い続ける展開となった。
まずオープニングラップの1コーナーで1台をオーバーテイクすると、続くヘアピンで更に2台と次々に仕留めていく。しかし、ここで予期せぬトラブルが発生。一時的にパワーダウンする症状が発生し、3周目には再び最下位まで後退したが、すぐにクルマは調子を取り戻し、再び反撃を開始する。この後ペナルティで後退した車両もあったことから8周目には12位まで順位を上げると、9周目には11位、10周目には10位。さらにここでフルコースイエローからセーフティカーが導入されたことで前とのギャップがつまり、一気に上位に浮上できる可能性も出てきた。
その期待通り、3号車GT-Rはレースの1/3も消化しないうちに7位まで順位を上げた。加えて20周目に2度目のセーフティーカーが出されリスタート後すぐにミニマムピットインのタイミングが訪れる。一時的に2位まで浮上した3号車GT-Rもピットに滑り込む。千代から平手へ交代し、タイヤ交換とガスチャージを終えた3号車GT-Rは猛然とコースインしていくが、このピット作業で若干のロスがあり、500クラスの全車がピットインを終えたところでの順位は13位となっていた。
千代のスティント中に発生したパワーダウンの症状は度々表れており、不安を抱えながらチームは後半スティント担当の平手 晃平をコースに送り出した。だがここで平手がその不安を一掃する目の覚める様な走りを見せる。バトルでも強さを発揮し次々とオーバーテイクを決めると、47周目には10位までポジションアップ。勢いはその後も衰えず、6位に浮上してからのラスト5周のバトルはこのレース一番の見どころとなった。ファイナルラップの1コーナーで4位に浮上し、3位も目前に。表彰台には惜しくも届かなかったが、4位でフィニッシュした3号車GT-Rは再びランキングを上げ、タイトルの可能性を残して残り2戦に挑むことになった。
■千代 勝正コメント
「トラブルを抱えながらのレースとなりましたが、それでも最後尾からコース上でのバトルがたくさんあり、後半スティントの平手選手のオーバーテイクショーも興奮して見ていました。結果は4位となりましたが、最後まで全員で戦い抜けたレースだったと思います。次戦からハンデが半減され、ランキング上位勢のスピードも復活してきますが、最後までチャンピオンが争えるように残り2戦に向けてしっかりと準備していきたいと思います」