REPORT

2023 AUTOBACS SUPER GT Round1 OKAYAMA GT 300km RACE

2023 AUTOBACS SUPER GT Round 1
「OKAYAMA GT 300km RACE」予選レポート

SUPER GT 2023開幕戦、3号車Zは予選2位

4月15日(土) 天候:雨 路面:ウェット
■公式練習結果:3位 1'31.431(千代)
■公式予選結果:2位 1'29.035(高星)

SUPER GT 2023年シリーズ、開幕の舞台は岡山国際サーキット。昨年2勝を挙げながら惜しくもシリーズ2位となった3号車は2023年も千代 勝正、高星 明誠のコンビを継続。車両名はNiterra MOTUL Zとなった。レースが開催される週末の天気予報は雨。予報通り天気は崩れて予選が行われる土曜日は朝から雨が降ったり止んだりを繰り返していた。午前の公式練習はスタート時こそ小雨だったが、徐々に雨脚は強くなりセッション中盤あたりからはフルウェット状態に。結局、2度の赤旗の末にコンディション悪化で予定より早めに終了となり、どのチームも予選に向けたメニューを進行させることができなかったが、3号車Niterra MOTUL Zは総合3位のタイムをマーク。同じくレインコンディションが予想される午後の予選に向けて期待がもてる結果となった。


公式予選は午後2時から予定通りGT300クラスA組のQ1がスタートしたものの、雨により路面状況はセッション中に悪化ししていき、セッション終了時刻を待たずに赤旗終了となった。この結果、GT300クラスB組Q1以降のスケジュールはディレイとなった。GT500クラスのQ1は定刻より20分遅れの午後2時53分に開始。3号車Niterra MOTUL Zは千代のドライブでQ1突破を目指す。


雨はセッション中に弱まっていき、周回するたびにタイムが削られていく展開となる。3号車Niterra MOTULE Zは5周目、6周目にトップタイムをマークするなど、常に上位に位置し続けた。そして完全に雨が止んだ残り3分あたりからアタック合戦はヒートアップ。上位が1分29秒台で争われる中、3号車もラストアタックで1分29秒908をマークし、トップと僅差の4位でQ1を突破した。


路面の水量がQ1より減ったQ2では多くのチームがセミウェットタイヤに履き替えた。その状況で圧巻のパフォーマンスを見せたのが、ミシュラン勢の2台のZだった。アタック開始から3位以下に大差をつけると23号車MOTUL AUTECH Zと3号車Niterra MOTUL Zはワンツー体制のまま周回を追う毎にタイムを更新。高星がドライブする3号車はポールこそ逃したものの、1分29秒035で2位につけた。明日の開幕戦レースをフロントローという絶好の位置からスタートさせることになった。


■千代 勝正コメント
「雨に強いミシュランタイヤのアドバンテージが活かせました。タイヤ選択についてチームにフィードバックして、うまく高星選手に繋げることができたと思います。Q2はダンプコンディション※用のタイヤを使い、路面コンディションには合っていたと思いますが、セットアップで裏目に出た部分があってポールのタイムとは少し差がついてしまいました。明日は天気がどうなるのか微妙なところですが、どんなコンディションでも対応できるようにシミュレーションして決勝に臨みたいと思います」 ※乾きかけで湿った路面状態



2023 AUTOBACS SUPER GT Round 1
「OKAYAMA GT 300km RACE」決勝レポート

SUPER GT 2023開幕戦、3号車Niterra MOTUL Zは2位表彰台を獲得!

4月16日(日) 天候:晴れ後雨 路面:ドライ/ウェット
■決勝結果:2位 2h44'48.838 61周(千代→高星)

日曜日の岡山国際サーキットは朝から快晴となり、12時からのウォームアップ走行の時点では雨の気配は感じられなかった。だが、やはり予報は的中し、午後1時30分のレーススタートこそドライコンディションだったものの、以降は雨が戦況に大きく影響した。




2番グリッドの3号車Niterra MOTUL Zは千代 勝正がスタートドライバーをつとめ、序盤はトップの23号車に接近したまま3位を引き離していく展開となった。5周目を過ぎたあたりからは猛追してきた100号車と接近戦になるが、うまく切りぬけ2位をキープ。ここから少しずつ雨がコース上に落ちてきた。



次第に雨量は増していき、10周目を過ぎた頃にはレインタイヤを用意するチームが出始める。そして15周目、千代が23号車を射程圏内に捕らえ、オーバーテイクした矢先に、23号車を含む、GT500勢11台がピットに駆け込み、レインタイヤに交換した。そんな中、もう1周ステイアウトを選択した3号車に不運が降りかかった。GT300の車両がコースアウトしてグラベルでストップしたことでFCYが宣言され、タイヤ交換の為にピットへ入れなくなってしまう。更にFCYからSCへと切り替わったことでトップ争いから離脱することになった。


19周目にピットレーンがオープンになると、すぐにピットインしてタイヤ交換を行う。併せてSCランがまだ続いていたことで給油も多く行い、次のピットイン時の時間を短縮する作戦に出た。


3号車Niterra MOTUL Zは14位でコースに復帰し、レースは23周目にリスタート。この後徐々に雨量が少なくなると3号車はミシュランタイヤのパフォーマンスを活かして次々に順位を上げていく。32周目には10位、35周目には7位、39周目には5位、そして44周目にルーティンピットインを行った結果、給油時間が短かったことでpiピット作業時間を短縮し、高星 明誠が担当する後半を3位でスタートすることに成功した。路面が乾いたことで後半は各マシン、タイヤをスリックに戻してのスタートとなったが、48周目にGT300クラスのマシンがコースアウトしFCYとなったタイミングで再び雨が降り出し、ここからレースは大荒れの展開となった。

FCYはすぐに解除となったが、その直後にGT300の2台が接触し2度目のSC導入となる。ここでさらに雨が激しくなり落雷警報が出されたためレースは赤旗中断。再開後は各マシン、再びレインタイヤに交換したが、アクシデントは止まらなかった。57周目に2位を走行していた36号車がトラブルによりリタイア。これで3号車は2位へ浮上する。さらに61周目には2台のGT300車両のコースアウトにより2度目の赤旗中断となり、再開後も2周のSCランを終えたところで3度目の赤旗中断。レースはそのままチェッカーとなった。この混乱の中でペナルティを受けるマシンも多く、順位は大きく変動したが、的確な状況判断でこの荒れたレースを乗り切った3号車Niterra MOTUL Zは2位で開幕戦を終え、2023年シーズンのスタートを表彰台で飾った。




■千代 勝正コメント
「15周目にピットインしなかったのは、ペース的にもう少し引っ張れそうと判断したからです。そこでタイミング悪くFCYになり、大きく後退してしまうことになりましたが、しっかりリカバリーできて2位に戻れたことはチームとして良かったと思います。ミシュランタイヤのウェット時の性能にも助けられました。ドライアップした時はタイヤ交換を行うタイミングが難しかったですが、全体的にベストな選択ができていたと思います。優勝も狙えましたし、高星選手も不完全燃焼だったのでレースを再開してほしかったですが、まだシーズンは始まったばかりです。今日はこの状況の中でニスモチームとしてワンツーフィニッシュを達成出来た事を喜びたいと思います。明日からは気持ちを切り替えて、次戦は僕たちが勝てるように頑張ります。悪天候の中、レースを観ていただいた沢山のファンの皆様と、難しいコンディションの中でレースを最後まで運営して頂いたオフィシャル、スタッフの皆様に感謝しています。有難うございました!」


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千代 勝正

レーシングドライバー千代勝正です。 2024年シーズンは#23 NISMO からSUPER GT GT500クラスに参戦します。 応援宜しくお願い致します!

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