2024 AUTOBACS SUPER GT Round 8 Motegi GT 300KM RACE
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 8
「MOTEGI GT 300km RACE」予選レポート
雨のSUPER GT第8戦予選、23号車Zは13位
11月2日(土) 天候:雨 路面:ウェット
■公式練習結果:13位 1'54.330(クインタレッリ)
■公式予選結果:13位 3'42.952(Q1:千代、Q2:クインタレッリ)
シーズン7戦目としてモビリティリゾートもてぎで開催の第8戦。公式練習と予選が行われる土曜の天候は前戦のオートポリスに引き続き雨となった。コースの至る所に川が発生し、公式練習では赤旗が続出。23号車「MOTUL AUTECH Z」は千代 勝正が8周、ロニー・クインタレッリが6周と満足のいく周回数をこなせず、午後からの予選に不安を抱えた状況で公式練習を終えた。
雨は午後になっても降り続き、予選が実施できるか微妙なコンディションであったが、ディレイはなく予定通り午後2時よりまずはGT300クラスのQ1がスタートした。しかし、雨量が増した約12分後に一時赤旗中断となり、GT500クラスのQ1は予定より25分遅れの午後2時53分に開始となった。路面状況が刻々と変化する状況の中、GT500の15台は10分間のタイムアタックに挑んだ。
23号車Zは、Q1を千代が担当。開始から一斉に15台がコースインしていく。前後にスペースをとりながらタイヤのウォーミングアップを行い、3周を走行した後にアタック開始。この時点でトップは1分50秒前後で争われていた。千代はセットアップが不十分だったことからやや乗りにくさを感じながらも、アタックを敢行。しかし、タイムは1分51秒784に留まり、11位でQ1を終えた。
今回の予選フォーマットは通常のQ1とQ2タイムの合算方式が採用されており、Q1で出遅れたとしてもまだ挽回のチャンスは残されている。実際に序盤戦で23号車Zは何度も、Q1でのフィードバックからマシンのアジャストに成功しジャンプアップを果たしている。だが今回は、クインタレッリがラストアタックで1分51秒168と若干のタイムアップに成功したものの、ライバルたちも同じようにタイムアップを果たしたため、合算順位は13位。オーバーテイクの難しいもてぎで7列目という、厳しいグリッドから明日のレースをスタートすることになった。
■千代 勝正コメント
「同じBSタイヤを使用するライバルたちに対して雨でのパフォーマンスには、まだビハインドがある状況でした。その中でチームと試行錯誤しながら予選に挑みましたが、速さが足りなかったですね。Q2もいろいろと改善を試みましたが、突破口は見つけられず。オーバーテイクの難しいもてぎではかなり厳しい位置からのスタートですが、気持ちを切り替えて、ベストを尽くして追い上げるレースをしたいと思います」
2024 AUTOBACS SUPER GT Round8
「MOTEGI GT 300km RACE」決勝レポート
SUPER GT第8戦、23号車Zは9位
11月3日(日) 天候:晴れ 路面:ドライ
■決勝結果:9位 1h54'36.441 63周(クインタレッリ→千代)
日曜日のもてぎは前日から一転し秋晴れの1日となり、最高気温も22℃まで上昇。この週末初のドライ路面で20分間のウォームアップ走行を行った後、定刻通り午後1時に300kmレースがスタートした。23号車「MOTUL AUTECH Z」は13位でオープニングラップを通過した。
23号車Zは今回、ロニー・クインタレッリが第1スティントを担当。序盤はトップのマシンがリードを広げるも、2位以下は混戦となっていた。だが、ほぼぶっつけ本番となったドライコンディションでのレースに各マシン、徐々にセットアップやタイヤ選択の差が表れはじめる。23号車Zは、3周目にひとつ順位を落とすことになったが、ピットインでのアンダーカットによるポジションアップを狙って、ピットインミニマム周回数の22周まで粘りの走行を続ける展開となった。
だが、もてぎではコース特性から前半スティントを短めに切り、後半スティントを長めに走るという戦略がスタンダードであり、規定のミニマム周回となる22周目は多くのマシンがピットインし混乱する可能性があった。23号車Zはそのリスクを避けるために1周見送り、23周目にピットイン、千代にドライバーチェンジした。
ピットインでは順位を上げることができなかった23号車Zだが、ロニーからのフィードバックを元にタイヤを変えた第2スティントではペースが飛躍的に向上。30周目に約7秒あった12位との差は、35周目には2秒へ。ハイペースはその後も続き、37周目に1秒差内に近づくと、40周目にオーバーテイクを決め12位に浮上する。さらに、その前方には6位を争う6台が集団で走行。ペース的には大幅ジャンプアップの可能性も高かった。
だが、抜き難いもてぎのコース特性に加えて11位のマシンはウェイトが軽くストレートが速かったことから、突破口が見つけられないままレースは終盤へ。オーバーテイクでの順位浮上は叶わなかったが、アクシデントやマシントラブルで3台が戦線離脱し、23号車Zは9位でチェッカーを受けた。13番手からのポイント圏内浮上は及第点のレースだといえるが、2ポイント獲得に留まり、23号車Zは残念ながら今季のチャンピオンシップの権利を失うこととなった。
■千代 勝正コメント
「オーバーテイクの難しいもてぎでは予選が非常に重要になりますが、僕たちはウェットでのパフォーマンスが悪く、雨の予選結果に響いてしまいました。大きな課題だと感じています。ドライに関してはそれほどネガティブな要素はなくペースもあったのですが、もてぎでは後方に埋もれてしまうと単独のパフォーマンスを出すことが難しく、速さを活かすことができませんでした。これでチャンピオンの可能性はなくなってしまいましたが、最終戦の鈴鹿では、優勝して終わりたいです。強い23号車を見せられるよう、しっかり準備していきます。今回も沢山のご声援ありがとうございました」