REPORT

F3 鈴鹿レポート

2016年全日本フォーミュラ3選手権
第7戦&第8戦レポート

予選は第7戦が5番手、第8戦は巻き返し3番手を獲得
第7戦決勝は今季2度目の3位フィニッシュ


6月11日(土) 天候:晴れ 路面:ドライ
■第7戦公式予選結果:5位 1’53.425
■第8戦公式予選結果:3位 1’53’018
■第7戦決勝結果:3位 23’13.380

開幕から約2か月が経過し、全日本フォーミュラ3選手権2016シリーズは早くも折り返しとなる第7戦&第8戦を迎えた。舞台は開幕2戦と同じ鈴鹿サーキット。前回は予選、決勝ともに「B-MAX RACING TEAM」はTOM’S勢の後塵を拝することとなり、千代勝正も表彰台に上がれずに終わっている。しかしその後両者は互角の戦いを繰り広げてきており、開幕2戦とは勢力図が異なっていることが予想される。金曜日の占有走行では前回同様TOM’S勢がトップに立つことになったが、各ドライバーのベストタイムはかなり拮抗していた。

6月初旬としては予想外の暑さとなったこの週末だが、第7戦予選が行われる午前8時30分の時間帯は前日ほどではなく、好タイムが期待された。10分間のセッションがスタートすると、TOM’S勢に続きB-MAX勢がコースイン。5台による熾烈なタイムアタック合戦が繰り広げられた。千代はアウトラップからもう1周をウォームアップに充て、3周目に最初のアタックを敢行。しかしポジション取りが悪く前のマシンに近かったためタービュランスの影響を受ける格好となり1’53.425と、この時点で5位のタイムに留まってしまう。そして次の周も再びアタックに挑むが、チームメイトが2アタック目でタイムを削ってきたのに対し千代は1’53.427とわずかにタイムを落としてしまうことになり、順位浮上はならず。午後の第7戦決勝は、5番グリッドより挑むことになった。

第7戦予選の結果を鑑み、千代はインターバル間にセットアップをやや変更。さらにポジション取りに気をつけることを頭に入れ、第8戦予選に挑んだ。そして、それは奏功することになる。同じく10分間で行われたセッションはやはり、アウトラップから1周のウォームアップラップを経た次の周がアタックラップとなる。千代はここで第7戦予選の際のベストタイムを大幅に削ることに成功し、1’53.081をマーク。その翌周も続けてアタックに行き、さらに1’53,018とタイムアップを果たす。このタイムにより順位は3位へと浮上。明日の第8戦決勝で、千代は表彰台圏内の3番手からレースをスタートさせることになった。


午後1時20分、第7戦の決勝がスタートした。レースは予想通り、序盤からTOM’S勢とB-MAX勢による白熱した戦いとなった。オープニングラップから果敢なバトルが随所で展開され、上位の順位は変動。そんな中、千代は好スタートを切ったものの順位浮上はならず、またレース序盤は低速コーナーでアンダーステアに苦しむことになり4位キープが精いっぱいの状況となる。決勝に向け施したセットアップの変更は、裏目に出てしまった。だが、曲がらないマシンを必死にねじ伏せながらの12周に渡る辛抱の走りは幸運に結びつくこととなった。激しいトップ争いが9周目、シケインでの接触で決着。1台はダメージを負い戦線離脱、そしてもう1台はペナルティを受けることになり、順位は結果的に3位まで繰り上がることに。千代は第5戦に続く今季2度目の表彰台フィニッシュを達成した。

■千代勝正 土曜日コメント
「第7戦予選は5位に終わってしまいましたが、ダウンフォースを減らすなどの修正をして挑んだ第8戦予選ではタイムが伸ばすことができ3番手につけたのは凄くポジティブでした。苦戦が続く中、チームがすごく熱心にクルマを仕上げてくれ感謝しています。第7戦決勝は結果的に3位で終えることになったものの、セットアップの変更が裏目に出ることになり低速コーナーでアンダーステアが出て、ペースアップして前を追うという状況ではありませんでした。明日は今日より前の3番手からスタートしますが、チームの努力に報いるためにももう一度クルマの状況を見直し、ひとつでも前のポジションでフィニッシュできるよう頑張りたいと思います。」


第8戦決勝は4位フィニッシュ、連続表彰台を逃す

6月12日(日) 天候:曇り 路面:セミウェット/ドライ
■第8戦決勝結果:4位 32’52.170(17周)

雨が予想されたこの日の鈴鹿サーキットだが、早朝から日中にかけてはおさまり全日本フォーミュラ3選手権第8戦決勝が行われる午後1時40分の時点では、路面は概ねドライの状態。近くまで大きな雨雲が近づいていたが結局レース中に降り出すことはなく、各マシンはドライタイヤで17周のレースに挑んだ。

2番グリッドに並ぶはずのマシンがトラブルで出走を断念したため、予選3位の千代勝正は実質2番手からレースをスタート。これは、連続表彰台はもちろん今季初勝利への大きなチャンスだといえた。スタートでは好ダッシュを決めた1台に先行を許したものの、すぐに反撃に転じると130Rで攻略。オープニングラップ中に早くも2位に順位を戻す。そして、その時点で約1秒あったトップとの差を徐々に詰めていった。2周目、3周目は連続でファステストを記録し、4周目にはトップとの差をコンマ7秒まで縮めることに成功。前日の第7戦決勝で思うようにペースが上げられずセットアップを見直したことが、この日のレース序盤のペースアップにつながった。

だがトップのマシンも同等のペースを維持していたため千代はなかなか背後に近づくことができず、両者1秒以内の差を保ったままレースは後半へと入っていった。そして勝負の明暗を分けたのは、周回を追う毎に変化していった路面コンディションだった。レース開始時点では完全なドライではなく比較的グリップが低かった箇所もあったが、徐々にその部分のグリップは増し、千代のマシンのバランスを狂わせていった。ラップペースが1秒近く落ち込んだ9周目、10周目は逆に、順位をひとずつ落としてしまうことに。その後はなんとかドライビングを立て直し、もとのラップペースに戻したものの、再び順位を戻すまでには至らなかった。千代はそのまま17周を完走し、4位で第8戦のレースを終えた。

■千代勝正 日曜日コメント
「昨日の決勝で試みたセット変更は裏目に出たので、今日は一旦セットのベースを予選の状態に戻してから細かくアジャストしてレースに挑んだのですが、前半のペースは良かったものの路面の濡れていた箇所が乾きグリップが上がってくると、マシンバランスが崩れる傾向になってしまいました。2番手からスタートすることになったチャンスを活かすことができず残念です。今回の鈴鹿は良かった部分もありましたが、やはりまだ課題は残ってしまうことになりました。でも、レースを重ねる毎に前に進んでいる感触はあります。今日も次につながるレースになったと思います。次戦以降も諦めることなく頑張ります」





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千代 勝正

レーシングドライバー千代勝正です。 2024年シーズンは#23 NISMO からSUPER GT GT500クラスに参戦します。 応援宜しくお願い致します!

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