2020 SUPER GT Round 5 FUJI GT300 KM RACE
2020 AUTOBACS SUPER GT Round 5
「たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE」予選レポート
SUPER GT 第5戦、3号車GT-Rは予選7位
10月3日(土) 天候:曇り 路面:ドライ
■公式練習結果:7位 1'29.052(千代)
■公式予選結果:7位 1'28.481(平手)
新型コロナウイルスの影響で7月半ばにようやく開幕となったSUPER GT2020シーズンはその後、急ピッチで進行し、10月より後半戦へ。富士スピードウェイで第5戦が行われた。これまでの4戦すべてでポイントを獲得と着実な戦績を挙げている3号車「CRAFTSPORTS MOTUL GT-R」はウエイトハンデで優位に立てる後半戦を迎え、ここで大量ポイントを獲得しタイトル戦線に浮上することを目標に掲げていた。
秋らしい涼しい天気となったこの日、午前9時45分より公式練習が行われた。3号車GT-Rは今回、千代 勝正から走り出し、セットアップメニューを進行。2人のドライバーともにセットアップに好感触を持っていたが、セッション終盤になりストレートスピードが今ひとつ伸びないという問題が浮上する。この問題は拭われないまま予選本番に挑むことになった。
GT500クラスの予選Q1は午後2時33分にスタート。前戦に続き3号車GT-Rは、千代がQ1を担当した。開始から約1分後にコースインした千代は、そこから2周に渡りタイヤのウォームアップを進めターゲットラップとしていた計測3周目にアタックするが、気温が低かったせいかタイヤのパフォーマンスはまだ十分ではなくQ1を突破できるタイムをマークできず。だが続けてアタックに行った4周目に1分28秒541とベストタイムを更新することに成功し、8位で開幕戦以来のQ2進出を果たした。
Q1終了後、GT300クラスのQ2を経て行われた8台によるGT500クラスのQ2。
3号車GT-Rは平手 晃平が出走。8番手からどこまで浮上できるかに期待がかかった。そして平手もQ1の千代と同じルーティンで計測3周目にまずアタックし1分28秒481をマークすると、翌周も続けてアタック。セクター2まではベスト更新ペースも、トータルでは更新ならず。3号車GT-Rの決勝グリッド順は4列目7番手となった。
■千代 勝正コメント
「マシンの状況が本調子ではなかった中でQ1突破ができ、平手選手もいいアタックをしてくれたので、よかったと思います。明日はここ数戦より前の位置からレースをスタートすることができます。マシンの状態が回復すれば表彰台争いも十分可能だと思うので、久々のスーパーGTのレース生観戦を楽しみにしているお客様の前で良いレースができるよう頑張ります」
2020 AUTOBACS SUPER GT Round 5
「たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE」決勝レポート
スーパーGT第5戦、3号車GT-Rはリタイアに終わる
■10月4日(日) 天候:曇り 路面:ドライ
■決勝結果:リタイア (0周)(千代)
富士スピードウェイは決勝日も曇り気味の涼しい天気となったが、今季初の有観客開催ということでスタンドには前戦までにはなかった熱気が戻った。そんな中で午後1時30分、第5戦決勝フォーメーションラップがスタート。7番グリッドからこのレースに挑む3号車「CRAFTSPORTS MOTUL GT-R」は今回、千代 勝正がスタートドライバーをつとめた。
前日の予選でチームを悩ませたストレートスピードの問題が克服されていることをレース前のウォームアップ走行の際に千代は確認していた。さらにタイヤのコンディションも良好でレースペースについても自信を持っていた。したがって今季最高位タイの7番手からのスタートは、表彰台争いを十分可能にするものであるはずだった。だがそんなチームのプランは、スタート直後に脆くも崩れることになった。
ローリングスタートが切られると、久々となるスタンドのファンの熱気がドライバーたちに伝わったかのように1コーナーまでに各ポジションで激しい競り合いが繰り広げられる。そんな中で千代はクリーンにスタートをした上でレースペースの速さを活かし着実に順位を上げていこうと、この場面ではアクシデントを避けるために無理に前に出るようなアクションはしなかった。まだタイヤが温まり切っていない為、慎重にブレーキングし、1コーナーへのアプローチを開始する。だがそこに、アウトから並んでターンインしてきた1台が3号車のラインに被る形で接触してしまった。
接触自体はそう激しいものではなく、コースになんとか踏み留まれた千代は、ダメージは多少あるもののレースはそのまま続けられるものと思っていた。ところが次のTGRコーナーに差し掛かったところで突如、フロントカウルが脱落。さらにモニター類もシャットダウンしてしまい、レース続行は不可能に。3号車GT-R は66周のレースを1周もしないまま、ここで痛恨のリタイアを喫することになった。
■千代 勝正コメント
「本当にもったいないレース。接触自体はそう大きなものではなかったので、リタイアになるとは思いませんでした。レースペースにも手ごたえがあり、ここまでの4戦同様に着実なレース運びをしていれば表彰台争いができていたという自信もありました。今回はお客さんが今季初めて入ったレースで、平手選手にとってはGT100戦目のメモリアルレースということもあったので、なおさら残念です。ウエイトハンデでさらに優位になる次の鈴鹿で優勝して、今回のリベンジを果たしたいと思います」