REPORT

2021 SUPER GT Round 5 SUGO GT300KM RACE

2021 AUTOBACS SUPER GT Round 5
「SUGO GT300km RACE」予選レポート

SUPER GT 2021 第5戦、3号車GT-Rは今シーズン、ベストグリッドの予選5位!

9月11日(土) 天候:曇り 路面:ドライ
■公式練習結果:5位 1'10.973(千代)
■公式予選結果:5位 1'10.332(平手)

2021年シリーズは後半戦に入り、第5戦が宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。開幕から順調にポイントを重ね、前戦では最高位の2位を獲得しランキング6位と好位置で折り返した3号車「CRAFTSPORTS MOTUL GT-R」にとってSUGO、オートポリスとGT-Rが得意なコースが続くこの2戦は天王山。サクセスウェイトが50kgを越え、燃料流量リストリクターの制限が入る初の戦いということで不安がよぎる中、最初の公式セッションとなる朝の公式練習で3号車GT-Rは5位につけ、順調なスタートを切った。


土曜日のSUGOは朝から曇りで涼しいコンディションとなった。午後もあまり気温が上がらず、15時03分に公式予選がスタート。3号車GT-RのQ1アタッカーは千代 勝正。涼しくなったことでタイヤのウォームアップに時間を要するためか14台のコースインタイミングは比較的早く、2分を経過したあたりで全車がコースへ。千代を乗せた3号車GT-Rもピットを後にすると、3周じっくりとタイヤを温め、4周目にアタックに入った。この時点でライバルたちもほぼ1回目のアタックを終えていた。そんな中、千代は1周目のアタックで1分10秒681をマークし、7位につけQ2進出の権利を得る。その後2周アタックした数台がベストタイムを更新するも3号車GT-Rは8位に踏みとどまり、まずは無事Q2進出を果たした。



最初の関門を突破した3号車GT-Rの次の狙いはオーバーテイクが難しいSUGOでのレースを有利にする為にさらなる前のグリッドを確保すること。そのポテンシャルが3号車GT-Rにはあった。Q2もQ1と同様に8台の動き出しは早く、セッション開始後に7台がすぐにコースインしたが、平手 晃平を乗せた3号車GT-Rだけは少し待機して3分後にコースイン。これは千代がQ1で「2周ウォームアップの方がパフォーマンスを出せるのでは」と感じ、そのフィードバックにより作戦を変更したためだった。この作戦が奏功し、ライバルよりも遅くコースに入りながらも最初にアタックを行った3号車GT-Rはまず1分10秒580をマークすると、さらに連続してアタックを敢行し、翌周に1分10秒332へとタイムアップ。その結果、Q1から3ポジションアップの5位浮上に成功した。今シーズン、ベストグリッドを確保したことで連続表彰台獲得への期待を膨らませて予選を終えた。


■千代 勝正コメント
「燃料流量リストリクターのハンデがありながらも2機目のエンジンの恩恵があり、思ったよりもパワーダウンしていない印象でした。前回の鈴鹿から今回に向けてアジャストした持ち込みセットアップも良いフィーリングで練習走行からバランスも良く、大きな変更もなく予選に挑むことが出来ました。今回はギリギリだと考えていた中、無事にQ1を突破できて良かったですし、Q2担当の平手選手が素晴らしいアタックで順位を上げてくれたことも良かったです。
決勝は気温が上がる予想で状況は今日とはまた異なりますし、燃リスがレースでどう影響するのかも未知数ですが、SUGOで予想される混戦をうまく切り抜けて上位フィニッシュを狙っていきます」


2021 AUTOBACS SUPER GT Round 5
「SUGO GT300km RACE」決勝レポート

SUPER GT 2021 第5戦、3号車GT-Rはトラブルに見舞われ無念のリタイア

9月12日(日) 天候:晴れ 路面:ドライ
■決勝結果:リタイア 49'04.064 37周(千代→平手)

予想通り日曜日は夏の暑さが戻り、気温28℃、路面温度43℃というコンディションで13時30分、第5戦決勝のフォーメーションラップがスタート。予定の2周で隊列が整わなかったため1周追加になり、レースは周回数83周に減算されスタートとなった。千代 勝正がスタートドライバー担当の3号車「CRAFTSPORTS MOTUL GT-R」はグリッド順の5番手をキープしてオープニングラップを完了した。




トップが徐々にリードを築いて周回を重ねていく中、2番手から5番手までが1パックとなっていく。16周目には6位の38号車が集団に追いつき、3号車GT-Rにオーバーテイクを仕掛けてきた。しかし千代は巧みなブロックでこれをかわすと、その翌周には4位を狙いに行く。コース幅の狭いSUGOで苦戦とはなったが、それでも23周目には16号車をかわして4位にポジションアップ。連続表彰台獲得まであとひとつに迫った。


ここまでは順調に表彰台が狙えるレースだった。ところが、ここまでの4戦にはなかった電気系と思われるトラブルが発生し、3号車GT-Rはパワーダウン。SUGOでこれは致命的で、迫ってくる後続に対し上りの最終コーナーで対抗できなくなった。こうして中盤に入り順位を落としてしまった3号車GT-Rは35周目、ルーティンのピットインに入った。


前半のリードが活きて5番手でなんとか平手 晃平をコースに送り出した3号車GT-Rだったがパワー不足は解消せず、もはや上位で戦うことはできない状況。平手はコースインから3周後に再びピットに向かうと、そのままマシンをガレージに入れた。2機目のエンジンであと3戦わなければならないことを考え、致命的な状況に陥る前にチームはリタイアを決意。重いハンデを積みながら上位フィニッシュが叶うだけのポテンシャルが確かにあっただけに、非常に惜しまれる一戦となった。

■千代 勝正コメント
「気温の上がった決勝でもタイヤのフィーリングも良く、燃リスのハンデがありながらも十分に戦えていたので、チームとしても連続表彰台が見えていたレースでした。開幕戦から積み重ねてきた連続ポイント獲得もここで途絶えてしまいましたが、悔やんでばかりいても前に進めないので、気持ちを切り替えて、次戦に向けてチームと共に頑張っていきたいと思います。
今回、ハンデの中で想定以上に戦えたことは残り3戦に向けてポジティブな内容ですので、次のオートポリスでも表彰台を狙っていきます。」



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千代 勝正

レーシングドライバー千代勝正です。 2024年シーズンは#23 NISMO からSUPER GT GT500クラスに参戦します。 応援宜しくお願い致します!

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