2024 AUTOBACS SUPER GT Round 7 AUTOPOLIS GT 3Hours
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 7
「AUTOPOLIS GT 3Hours RACE」予選レポート
SUPER GT第7戦、23号車は予選2位
10月20日(日) 天候:曇り 路面:ウェット/ドライ
■公式予選:2位 1'33.243(千代)
2024 SUPER GT第7戦の舞台は九州、オートポリス。土曜日は朝から小雨と深い霧に包まれた。このため朝9時20分から予定されていた公式練習は数度のディレイの末、キャンセルに。その後、コンディションは回復に向かったが午後になると再び激しい雨が降り出し、コース上には土砂が流れて雷も発生していたことから、公式練習に引き続き予選もキャンセルとなった。予選は日曜日の午前8時からGT300クラス、GT500クラスの順にそれぞれ30分間のセッションを行い、ベストラップ順でグリッドを決めるフォーマットへと変更になった。
日曜日も早朝は深い霧に包まれていたが、GT300クラスの予選開始前にはなんとか走行可能な状況まで回復。路面もGT300クラスが30分間走ったことでレコードラインは乾きはじめていたが、GT500クラスの15台はレインとスリックに選択を分けて、コースインした。スリックタイヤは2セット使用でき、アタックドライバーは2人でもどちらか1人でも良いというルールとなった中、23号車「MOTUL AUTECH Z」は千代がアタックを担当した。
23号車はまずレインタイヤでコースインし、1分39秒844までタイムを伸ばしピットイン。2セット目もレインタイヤで1分38秒822までタイムを伸ばす。セッション後半は全車がスリックタイヤに履き替え、ここからアタック合戦はヒートアップした。そんな中、23号車はチェッカーラップに照準を充て残り10分となったところで、スリックタイヤを履いてコースインすると、入念にタイヤを温めつつクリアラップのチャンスを伺う。残り時間が1分を切るタイミングでアタックを開始。この時点では23号車は下位に位置しており、決してミスの許されない強大なプレッシャーがかかる中、果敢にコーナーを攻めていく。23号車がコントロールラインを通過してマークしたタイムは1分33秒243。ウェイトの軽いトップの24号車まで0.081秒差の2位。午後の決勝レースを今季初のフロントローからスタートすることになった。
■千代 勝正コメント
「予選は濡れている路面が乾いていくという難しいコンディションの中、前回のSUGOからチームで話し合って改善した部分が奏功して、狙った通りにクルマの速さを発揮することができました。プレッシャーは大きかったですが、チームを信じてアタックしました。ポールポジションに僅かに届かなかったことは悔しいですが、絶対優勝という目標に対して、フロントローを確保できたことは良かったと思います。」
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 7
「AUTOPOLIS GT 3Hours RACE」決勝レポート
SUPER GT第7戦、23号車はレースの大半をトップで独走も、SCの不運で悔しい2位フィニッシュ
10月20日(日) 天候:曇り 路面:ドライ
■決勝:2位 3:01'12.489 (千代 → 千代 → ロニー)
予選が日曜朝になったことで午後の決勝フォーマットも変更になり、11時30分から40分間のウォームアップ走行が設けられた後、3時間の決勝レースは午後1時30分にスタートした。千代がスタートドライバーをつとめた23号車は、1コーナーの競り合いで14号車に2位のポジションを奪われて3位に後退したが、2周目の第2ヘアピンからジェットコースターストレートで並び、続く高速ターンの15コーナーでアウトからオーバーテイクに成功し、2位に返り咲く。タイヤが温まるにつれペースを上げた23号車は11周目にトップの24号車に接近。12周目の第2ヘアピンで24号車のインにダイブし、トップに立つ。その後もハイペースで2位以下を引き離し、20周目には20秒という大差を築いていた。
だが、このリードは24周目のセーフティカー(SC)導入でリセットされてしまう。33周目に1回目のピットインを行い、千代は続くセカンドスティントも担当。ファーストスティントと変わらぬスピードを見せた23号車は再び2位以下に10秒以上のギャップを築き独走態勢へ。38周目に導入となった2度目のSCの後も同じく、圧倒的な速さで2位以下を引き離し、十分なマージンを確保した状態で60周目に2度目のピットイン。
ところが、このピットインの翌周に出た3度目のセーフティカーは、23号車にとって不運だった。このタイミングでピットインしたマシンがジャンプアップすることになり、23号車は2位に後退。68周目のリスタートで、サードスティントを担当するロニー・クインタレッリは再びトップ浮上を狙い猛追するが、レース残り10数分となったところで4度目のSCが入り、そのまま3時間のレースは終了となった。圧倒的な速さを示しながら、23号車は惜しくも2位に終わった。今期2度目のポディウムフィニッシュだが、千代とロニーの表情には悔しさが滲んでいた。ドライバーズランキングは8位から6位へ浮上。トップとの差は13ポイント。逆転チャンピオンはまだ狙える位置にいる。
■千代 勝正コメント
「マシン、タイヤ、エンジン、ストラテジー、すべてのパフォーマンスが高く“勝ちに行く”と決めた通りのレースが実現できていました。何が足りなかったのかといえば、それは本当に運だけだったと思います。セーフティカーのタイミングで勝利を逃してしまったのは残念ですし、悔しいです。ここで22ポイントを積み重ねられたはずが、17ポイントに留まってしまったのは非常に痛いですが、今回のスピードを次のもてぎでも維持して、そして勝って、最終戦の鈴鹿までタイトルを争いたいと思います。
最後に今回のレースは土曜の予選日は悪天候で、1台もレーシングカーの走る姿をお客様にお見せできず、日曜は朝早くからとても寒い中での予選と、厳しい環境でのご観戦となってしまったにも関わらず、たくさんのお客様にサーキットまで足を運んでいただいたことに感謝申し上げます。」