2024 AUTOBACS SUPERGT Round 6 SUGO GT 300KM RACE
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 6
「SUGO GT 300km RACE」予選レポート
SUPER GT第6戦予選は中止、公式練習の結果で23号車Zは9番グリッド獲得
9月21日(土) 天候:雨 路面:ウェット
■公式練習結果:9位 1'27.195(千代)
■公式予選:中止
8月末に予定されていた鈴鹿サーキットでの第5戦が台風の影響により中止となり、スポーツランドSUGOで行われる第6戦が2024年シーズン後半戦初戦となった。23号車「MOTUL AUTECH Z」の前半戦の戦いを振り返ると、開幕戦を5位とした後、第2戦で2位表彰台を獲得と順調にシーズンをスタートしながらも、その後調子を落とし第4戦はついにノーポイント。再びタイトル争いへと加わるために、今回は上位フィニッシュ必須の1戦となった。
土曜日は朝から雨が降り続き、公式練習は予定通り9時15分に開始となったものの、あまりの雨量の多さにマシンをコントロールすることは難しく、セッション開始5分後に早くもクラッシュが発生。最初の赤旗が出された。約20分後にセッションは再開したが、今度は雨が強くなったことを理由に、すぐに2度目の赤旗中断となった。
その後、雨脚はやや弱くなり、ようやく各マシンは連続周回に入る。この状況で全チームが積極的にタイムを出しに行ったのは、午後の予選がキャンセルになった場合、ルールでは公式練習でのベストタイム順が決勝のグリッド順となるからだ。23号車Zは千代 勝正が1'27.195をマークすると、ドライバーをロニー・クインタレッリに代え再びコースインした。
ところがその後すぐに、GT300クラスのマシンがクラッシュしてしまい3度目の赤旗中断。この時点で残り時間はまだ1時間以上あったが、再開後はまた雨脚が強まり4度目の赤旗が出される。最後の専有走行もGT300クラスの時点で赤旗が出ることになり、GT500クラスの専有走行は行われず公式練習は終了となった。
雨は以降も降り続き、午後2時45分から行われる予定だった公式予選は2度のディレイの末、天候回復が望めないことから結局中止に。公式練習のベストタイム順が明日のグリッドに反映されることになり、23号車Zは9番手から決勝に挑むことになった。
■千代 勝正コメント
「午後に雨が強くなって予選が行われない場合は公式練習走行でのタイムが予選結果になるということだったので、練習走行から速いタイムを出す必要がありましたが、予選が行われた場合にも備えてタイヤを残しておく事も考えていました。雨の状況も刻々と変化していて、とても難しい状況でした。その中で雨量が少ないときにベストタイムをマークしましたが、いろいろとまだ詰め切れていない部分があって9位留まりに。もう少し順位を上げたかったですが、ブリヂストンタイヤでのウェットの経験不足が表れた結果でもあると思います。もちろん明日に向けてアジャストをもっと進めて、レースでは今日よりも速く走れるよう準備したいと思います。明日も天気は荒れる見込みですが、どんな状況でもしっかりポイントを持って帰れるよう最善を尽くします」
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 6
「SUGO GT 300km RACE」決勝レポート
SUPER GT第6戦、23号車Zは12位でポイント獲得ならず
9月22日(日) 天候:雨のち曇り 路面:ウェット/ドライ
■決勝結果:12位 2h12'53.062 83周 (千代→クインタレッリ)
スポーツランドSUGOは決勝日も前日同様、朝から雨が降り続いたが、午後からは徐々に回復する予報。当初予定の午後1時30分から遅れること50分。路面は濡れていたものの雨はやみ、午後2時20分にレースはセーフティーカー先導でスタートした。
GT500クラスの15台はすべてレインタイヤを選択。4周目にセーフティーカーが離れて、レースはリスタートした。千代 勝正がスタートドライバーをつとめる9番手の23号車「MOTUL AUTECH Z」は序盤、中団グループの混戦の中で浮上、後退を繰り返しながら10位前後をキープして上位進出のチャンスを伺いながら、走行を続けていた。
26周目、接触したGT300クラスのマシンがストップしたことでセーフティーカー導入となった。リスタートは32周目。その間にピットインのミニマム周回を迎えたことから、リスタート後に2台が動く。そのうちの1台が23号車Zだった。このまま走り続けてもポジションアップは難しいと見たチームは、ここで勝負に出た。
レーススタートから路面は徐々に乾いていく傾向にあり、スタートからスリックタイヤで走っていたGT300クラスのマシン2台のタイムはレイン勢にかなり近づいていた。だが数周前から雨が降り始めており再びレイン有利もありえる。23号車はレインタイヤを選択し、後半を担当するロニー・クインタレッリをコースに送り出した。
セーフティーカー導入によって前とのギャップがなくなり、展開次第では上位への浮上も可能な状況だったが、その後路面はさらに乾き、ピットインしたライバルたちはすべてスリックタイヤを選択。レインタイヤを選択していた23号車は58周目に2度目のピットイン。スリックタイヤへの交換を余儀なくされ勝負権を失った。23号車Zは1周遅れの12位で第6戦を終えることになった。
■千代 勝正コメント
「ウォームアップ走行から決勝にかけて路面状況が変化していった中、スタート時のタイヤ選択は間違っていなかったと思いますが、セッティングや空気圧など、アジャストしきれていない部分があり、序盤は苦しい展開になりました。このまま走り続けてもポジションを上げるのは難しいと判断し、ミニマム周回でピットイン。ピットイン時点で雨が降っていたことからレインタイヤを選択して、ロニー選手をコースに送りだして、ウェットコンディションが長引くことを願っていましたが、結局スリックタイヤの方が速くなってしまいました。週末を通じて天候に翻弄されベストな状況で走れずチーム全員悔しい思いをしましたが、タイヤのことを含め今回、学んだことを次に活かしたいと思います。オートポリスは必ず勝つという、強い気持ちで挑みます。この週末、雨の中でご観戦頂いたファンの皆さま、ありがとうございました!」