2022 AUTOBACS SUPER GT Round 1 OKAYAMA GT300 KM RACE
2022 AUTOBACS SUPER GT Round 1
「OKAYAMA GT 300km RACE」予選レポート
SUPER GT 2022開幕戦、3号車Zは予選14位
4月16日(土) 天候:晴れ 路面:ドライ
■公式練習結果:3位 1'18.255(高星)
■公式予選結果:14位 1'17.993(高星)
快晴に包まれた岡山国際サーキットでSUPER GT 2022シーズンが開幕した。千代 勝正は今季も3号車をドライブするが、チーム体制とマシンが一新された。チームは23号車と同じくニスモメンテナンスとなり、パートナーは高星 明誠となった。車両はGT-RからNEW Zになり、全く新たな体制でシリーズに挑む。そのNEW Zの戦闘力の高さは開幕前のテストでも証明されており、開幕戦での好成績に期待が膨らむ。
その期待は今季最初の公式セッション、土曜日午前の公式練習でさらに膨らんだ。3号車Zはまず千代がステアリングを握り、チェック走行の後、タイヤテスト及びセットアップのメニューをこなす中でラップタイムも向上し、タイミングモニター上でも常にトップ3内で推移。そしてドライバーを高星に代えロングランテストを行った後、最後の占有走行ではそのまま高星が予選アタックシミュレーションを行い、1分18秒255をマークして3位で終え、順調に週末のスタートを切った。トップタイムが同じクルマ、同じミシュランタイヤの23号車だったことも予選でのパフォーマンスをより期待させる材料となった。
今季最初のポールシッターを決める公式予選はGT300クラスの予選Q1で赤旗が出た影響により、定刻より13分遅れの午後2時46分に開始された。シグナルがグリーンになると13台がまずコースインし、そこから少し間隔をおいて3号車Zもコースへ。Q1のアタッカーは高星 明誠が担当。アウトラップ後、2周のタイヤウォームアップを経て、3周目にアタックに入る。高星は1分17秒993をマーク。決勝向けのタイヤを選択してのアタックであった為、予選用タイヤを選択したライバル勢よりは若干タイムが落ちることはチームも想定していたことだったが、それにも増してライバルたちの伸び代は大きく、3号車はQ2進出に届かず。14位で開幕戦の予選を終えた。
昨シーズンも同じように決勝でのパフォーマンス重視の戦略で、実際に下位のグリッドから追い上げるレースを何度も見せている3号車。タイトな岡山のコースでもその戦略で新型Zを上位へ進出させるに違いない。
■千代 勝正コメント
「公式練習では走り出しからクルマのフィーリングは良く、実際に好タイムも出ていました。ただ、金曜に雨が降ったせいかセッション中の路面変化が大きく、そこに合わせるためにセットアップは変更していきました。予選シミュレーションの後もさらにアジャストしたのですが、思った以上にライバルたちのタイムの上がり幅が大きく、高星選手のアタックも良かったものの、結果的にQ2進出を逃してしまいました。レースで安定して走れるタイヤを選んでいたことも、要因のひとつだったと思います。しかしながら、チームは新体制での1戦目をしっかりと戦おうと冷静に向き合っています。チームの戦略とドライバーの走りでレースでは思い切り攻めていきたいと思います」
2022 AUTOBACS SUPER GT Round 1
「OKAYAMA GT 300km RACE」決勝レポート
SUPER GT 2022開幕戦、3号車Zは9ポジションアップの5位でフィニッシュ
4月17日(日) 天候:晴れ 路面:ドライ
■決勝結果:5位 1:59'06.165 82周(千代→高星)
岡山国際サーキットは前日からの暖かさがさらに増し、開幕戦のレースがスタートする午後2時には気温23℃、路面温度は33℃まで上昇した。NEW Zのデビュー戦を好成績で飾りたい3号車「CRAFTSPORTS MOTUL Z」は、スタートドライバーの千代 勝正を乗せ14番グリッドから、スタートと同時に反撃を開始した。
順位浮上の大きなチャンスであるスタートからオープニングラップにかけては予想通り、各ポジションでバトルとなった。だが、タイトな岡山のコースでのオーバーテイクはそう容易ではなく、上位に順位の変動は無し。そんな中、後方では数台が順位浮上を果たす。その1台が3号車Zだった。タイヤのウォームアップに優れるミシュランタイヤとストレートスピードが向上したNEW Zの特性を活かし、ヘアピンで1台を仕留めるとその前にも接近。相手の巧みなブロックに苦戦しながらも8周目のダブルヘアピンで攻略し、12位に浮上する。さらに10周目には11位、21周目には10位へとポジションアップ。レースの1/4を消化した時点でポイント圏内に達し、さらなる躍進を予感させた。
3号車Zが次に仕掛けたのがピットイン戦略だ。GT500クラスのピットインは30周目から始まった。24周目に9位へ順位を上げた3号車はここで目の前にいた2台を一気にオーバーカットしようと目論む。2台が31周目にピットに入ると、千代はチャンスを確実にものにしようと猛プッシュ。その翌周ピットに入り、後半の高星明誠にバトンを繋いだ。
チームは素早く確実なピットワークで高星をコースに送り出すと、トップ以外の全車がピットインを終えた時点で3号車は7位まで浮上していた。今回、ミシュランタイヤでの初レースとなる高星だが、そのポテンシャルをしっかりと発揮させる走りを随所でみせる。52周目に6位へ浮上すると、67周目には5位。その後一旦6位に順位を戻すことになるが、前方は数台による接近戦になっており、再浮上のチャンスは十分に残されていた。そして75周目に再び5位復帰を果たすと、そのままチェッカーを受けた。新体制での3号車Zのデビュー戦はスタートから9ポジションアップという、素晴らしい結果で締めくくられた。
■千代 勝正コメント
「新しいチームの初陣として、先ずはしっかりとレースを戦えたことをポジティブに捉えています。後半の高星選手も長いスティントで頑張ってくれて、結果的に14位から9ポジションも上げることができました。彼にとってもミシュランタイヤでの初戦で多くのことを吸収してくれたと思います。また、同じニスモ陣営の23号車が表彰台を獲得したことも良かったです。強いレースができたと思いますし、チームの雰囲気もとても良いです。表彰台、そして優勝のチャンスは今後、必ず訪れると思います。引き続き、応援のほど、よろしくお願い致します。」