REPORT

2023 AUTOBACS SUPER GT Round 8 MOTEGI GT 300KM RACES

2023 AUTOBACS SUPER GT Round 8
「MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL」予選レポート

SUPER GT 第8戦、3号車Zが初のポールポジションを獲得

11月4日(土) 天候:晴れ 路面:ドライ
■公式練習結果:1位 1'36.577(高星)
■公式予選結果:1位 1'35.539(千代)

SUPER GT 2023年シーズンは、いよいよモビリティリゾートもてぎでファイナルを迎えた。最終戦の主役はタイトルの権利を残している3チーム。その中の1台が3号車「Niterra MOTUL Z」だ。第4戦の優勝でランキングトップに立って以降サクセスウェイトに苦しみながらもランキングトップをキープし続け、第7戦ではランキング2位に後退したもののトップとの差を7ポイントに留めた。


3号車Zが逆転タイトルを手にするためにはこの最終戦での優勝が必須であることをチームは理解していた。その目標に向かい、週末のスタートは順調だった。走り始めの練習走行からマシンのセットアップ状況はかなり良く、土曜日午前の公式練習では序盤から常にタイムシートの上位をキープ。さらに終盤の予選アタックシミュレーションでも高星 明誠が1分36秒577をマーク。2位に約コンマ6秒差をつける圧倒的速さであった。


午後2時35分からのGT500クラス予選Q1は気温23℃、路面温度28℃という、午前とは大きく異なるコンディションとなったが、それでも3号車Zの速さは変わらなかった。Q1を担当する高星は開始から約3分を経過したあたりでコースに入ると、2周のウォームアップ周回を経てアタックへ。マークした1分35秒929は引き続き2位以下を圧倒する速さで、Q1をトップで通過した。


千代 勝正がアタックに挑んだ午後3時31分からの予選Q2でも、勢いは少しも衰えず。路面コンディションが向上したことで全体的に大きくタイムが伸びた中、3号車Zの速さにもさらに磨きがかかった。千代はQ1の高星と同様のルーティンでコースインから2周をウォームアップ周回に充てると、そこから渾身の一発アタックへ。1分35秒539は2位に約コンマ4秒の差を築くタイムで自身、チームともに初となるポールポジションを獲得し、逆転タイトルの望みを大きく膨らませた。



■千代 勝正コメント

「GT500クラス初ポールを達成できて嬉しいです。チームもドライバーも、高い意識をもって仕事をした結果だと思います。Q2は午前中と比べ路面コンディションが良くて2秒以上も速くなり、一発勝負ということでプレッシャーもありましたが、そのプレッシャーも楽しめました。ミシュランタイヤでアタックする最後の予選で良い結果が出せて満足しています。これで36号車との差を1ポイントつめることができましたが、自力ではタイトルを獲得することはできないし相手の順位もコントロールできないので、明日はとにかく自分たちが勝つことだけに集中したいと思います。ニッサン、ニスモ、ミシュランと総力を挙げて、チェッカーまでベストを尽くして戦います」


2023 AUTOBACS SUPER GT Round 8
「MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL」決勝レポート

SUPER GT最終戦、3号車Zは13位フィニッシュ。ランキング2位でシーズンを終える

11月5日(日) 天候:晴れ/雨 路面:ドライ/ウェット
■決勝結果:13位 1h54'19.403 63周(千代→高星)

予選日に続きもてぎは決勝日もこの時期としては異例の暑さとなり、気温23℃、路面温度28℃のドライコンディションで61周のレースがスタート。千代勝正が第1スティントを担当する3号車「Niterra MOTUL Z」はポールポジションから、逆転タイトルを賭けた最終決戦に挑んだ。



ポールポジション獲得により1ポイントを加算したものの、逆転タイトルの行方はランキングトップのレース結果に委ねられることになった。3号車Zにできることは、少しでも可能性を高めるために優勝して最高得点を重ねることのみ。この目標に向かい千代はオープニングラップで2番手からの攻撃を防ぎ切ると、2周目以降ギャップを築いていった。オーバテイクポイントの少ないもてぎではGT300クラスをかわしながら安定したペースで走ることは難しく、数周後には雨も落ちてきたが、その中でも千代は後続に常に2?3秒差をキープし続けた。


2位以上で自力タイトルが決まるランキングトップの36号車は、3位スタートから23周目に2位に浮上。3号車Zは優勝しても、タイトルを獲得できない状況となった。だがまだ、状況は変わる可能性がある。3号車Zが今やるべきことは、目の前の勝利を掴むことだ。そのためにチームも一丸となった。25周目にピットインし完璧なピット作業で高星 明誠をコースに送り出すと、2位とのギャップを10秒近くまで広げることに成功した。


全車がピットインを終えても、2位は変わらずランキングトップの36号車。その状況は以降も変わることなく、レースは終盤へと入っていった。そんな中、50周目あたりから予想しなかった大粒の雨が降ってくる。序盤からコースの一部で降ったりやんだりを繰り返していた雨だったが、今度の雨はレインタイヤに交換するマシンも出てくるほどの、ペースを大きく鈍らせる強い雨。ここで状況は一変した。


硬めのタイヤだった3号車Zは特にこの状況でのマシンコントロールが難しく、チェッカーまであと4周に迫った69周目、S字コーナーでスピンしコースアウトを喫してしまった。さらにグラベルでタイヤが空転し、即座のコース復帰は叶わず、13位まで順位を後退させレースを終えることに。昨シーズンに続き最終戦までタイトルを争った3号車Zだったが、またも惜しくもタイトルには届かず。来シーズン、再びのリベンジに挑むこととなった。

■千代勝正コメント
「終盤のスピンについては僕たちのタイヤであの状況は非常に厳しかったことも事実です。最終戦は優勝して、相手が3位以下という状況に持ち込みたかったのですが、残念な結果になりました。タイトルは今回だけでなく開幕戦からの積み重ねなので、最後のツメが甘かったかなと思います。去年に引き続き、今年も最終戦まで可能性を残した上で獲れなかったチャンピオン。本当に難しいと、改めて感じました。今年は雨に救われた部分も大きかったですが、最後は雨に泣くことになるとは思いませんでした。でも、シーズンを通して3号車Zとミシュランに速さがあることは証明できたと思います。今年も3号車の仲間達とシーズンを戦えた事を誇りに思います。来年、更に強くなって帰ってきます。今年も1年間ご声援、ありがとうございました。」



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千代 勝正

レーシングドライバー千代勝正です。 2024年シーズンは#23 NISMO からSUPER GT GT500クラスに参戦します。 応援宜しくお願い致します!

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