2024 AUTOBACS SUPER GT Round 1 OKAYAMA GT 300KM RACE
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 1
「OKAYAMA GT 300km RACE」予選レポート
SUPER GT 2024年開幕戦、23号車Zは予選6位
4月13日(土) 天候:晴れ 路面:ドライ
■公式練習結果:8位 1'18.944(千代)
■公式予選結果:6位 2'36.246(Q1:千代、Q2:クインタレッリ)
SUPER GT 2024年シーズンが岡山国際サーキットで幕を開けた。今季からニッサンのエースチーム23号車「MOTUL AUTECH Z」へ移籍した千代 勝正。タイヤもミシュランからブリヂストンへ変わり、環境は大きく変化したが、タイトル獲得という目標に変わりはない。
開幕戦でのひとつのキーポイントが、新たな予選方式だ。カーボンニュートラルへの取り組みを強化するために今季は使用できるタイヤが1大会あたり4セットとなった。予選では1セットのタイヤで2人のドライバーがアタックを行い、その合算タイムでグリッド順が決定する。この新しい予選方式へ対応する為、朝の公式練習を使って、ニュータイヤで走る予選Q1とユーズドタイヤで走る予選Q2の2パターンでの方向性を導き出さなければならない。さらに今週末は例年にない暖かさで、3月に同地で開催された合同テスト時とはコンディションが大きく異なり、難易度は増すことになった。
こうして多くのチームが暗中模索の中で挑んだ開幕戦の予選。Q1で速さを見せたのが23号車Zだった。ドライバーは千代。残り6分あたりでコースインすると、プラン通りに2周のウォームアップを経てアタックへ。1分17秒後半でトップが争われていた中、千代は1分17秒489をマークしてトップに浮上する。その後も数台が17秒台に入れてくるが、23号車Zを脅かすアタックはなく、最終的に2位に約コンマ2秒差を築きトップでQ1を終了。まずは開幕戦ポール候補筆頭で、Q2を担当するロニー・クインタレッリにバトンを渡した。
続くQ2はユーズドタイヤでのアタックとなる未知の部分。Q1とのインターバル間にユーズドタイヤでのアタックを想定し、セッティングをアジャストしなければならない。ロニーを乗せた23号車Zはセッティング変更後、ウォームアップもQ1とはアプローチを変え、1周のみ行いアタックラップへと入る。1回目のアタックは1分19秒061。2回目のアタックでは1分18秒757まで詰めたが、Q2の結果は10位。Q1、Q2の合算での予選最終結果は6位となった。
■千代 勝正コメント
「サポートレースがなかったことで路面状況も悪く、3月の合同テストの時とは気温も全く違っていて、公式練習は結構苦労しました。なんとかアジャストしていった結果、Q1に関してはクルマのポテンシャルをうまく引き出すことができました。Q2ではセッティングをどう変えるか、内圧をどうするか、何周目にアタックするか、アジャスト力が問われる中、課題が残る結果になりました。合同テストでの予選シミュレーションでは2人のタイムはほとんど変わらなかったのですが、今回はタイム差が出てしまいました。決勝に向けてはロングランのバランスも悪くはないと思います。この気温変化でも対応できるタイヤを選んでいるつもりなので、あとはチームとチームメイトを信じて、一生懸命走るだけです」
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 1
「OKAYAMA GT 300km RACE」決勝レポート
SUPER GT 2024年開幕戦、23号車Zは5位でフィニッシュ
4月14日(日) 天候:晴れ 路面:ドライ
■決勝結果:5位 2h03'12.760 82周 (ロニー → 千代)
岡山は前日に続き好天となり、気温26度、路面温度39度という夏さながらのコンディションで午後1時30分、開幕戦決勝がスタート。千代 勝正、ロニー・クインタレッリの新コンビが走らせる23号車「MOTUL AUTECH Z」は6番手グリッドから、今季初のレースに挑んだ。
13時35分、2024年シーズン開幕戦のスタートが切られると早速1コーナーでロニーがスタートドライバーを務める23号車Zが5位の14号車に仕掛ける。ところが、ブレーキングでタイヤがロックした14号車が23号車に接触。23号車はアウト側に押し出される形でコースアウトし、9位に後退してしまう。
このオープングラップではリボルバーコーナーでストップしたマシンもあったことから早くもセーフティカーが導入される。8周目にレースがリスタートされると、幸いにも接触のダメージがなかった23号車Zはここから再び順位を浮上させるべく、前と1秒差以内をキープし、チャンスを窺った。5位以下は集団になっており、ピットインで一気に順位を上げるチャンスが見えてきた。
この状況を見てチームは、ドライバー交代が可能なミニマム周回を迎えると同時にアンダーカットを狙う。先に3号車Zを入れたことから、23号車Zのピットインは31周目とやや遅れたものの、千代がドライブする後半スティントを7位でスタートさせると、43周目には6位、53周目には5位に浮上。前数台とのギャップも少なく、さらなる順位浮上のチャンスが期待された。
千代はタイヤをマネージメントしつつ前と離れることなく、オーバーテイクのチャンスを待ち続けたが、レース終盤、65周目のフルコースイエローでタイヤが冷えてしまい、プッシュはここまで。23号車Zは終始安定した走りでスタートから1ポジションアップの5位でチェッカーを受け、6ポイントを獲得した。
■千代 勝正コメント
「ロニー選手は抜群のスタートでしたが、不運でした。でも、その後は膠着状態の中でタイヤや燃費の状況をしっかり伝えてくれたおかげで、後半の自分のスティントを落ち着いて走ることができました。ピットインのタイミングが遅れたことで、目標の順位までアンダーカットすることはできませんでしたが、ブリヂストンタイヤでの初レースでタイヤと対話しながら、300kmを走り切ることができて収穫の多いレースでした。データだけでなく、ポイントも持ち帰ることができたことも良かったと思います。次は予選をもっとうまく攻略して、レースのパフォーマンスももっと上げていきたいです。次の富士はZの得意なコース。ゴールデンウィークはファンの皆さんも沢山来てくれるので、応援と期待に応えて勝つための準備をこれから整えていきます。今年も応援宜しくお願いします。」