2024 AUTOBACS SUPER GT Round 2 FUJI GT 3Hours
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 2
「FUJI GT 3Hours RACE」予選レポート
SUPER GT 第2戦、23号車Zは予選3位
5月3日(金) 天候:晴れ 路面:ドライ
■公式練習結果:4位 1'27.345(クインタレッリ)
■公式予選結果:3位 2'54.339(Q1:クインタレッリ、Q2:千代)
4月にスタートした2024年シーズンの戦いは、早くもセカンドラウンドへ。富士スピードウェイにてゴールデンウィーク恒例のSUPER GT第2戦が開催された。富士を得意とするZと千代 勝正、ロニークインタレッリのコンビで23号車「MOTUL AUTECH Z」は昨年とは予選、決勝ともにフォーマットの異なる富士での未知の戦いに挑む。
新予選方式は1セットのタイヤで2人のドライバーがアタックし、その合算タイムでグリッド順が決定する。23号車Zは午前中の公式練習にて順調にメニューを消化。GT500クラスだけで走る占有走行ではロニー・クインタレッリがクラス4位の1分27秒345をマークし、予選に向けてまずまずの手ごたえを掴み23号車Zは午後の予選に挑んだ。
3号車Zは今回、開幕戦とは異なる戦略を採った。開幕戦でQ2を担当したクインタレッリが今回はQ1を担当。開始から3分過ぎにコースインすると3周をタイヤのウォームアップに充て、4周目にアタック。1分27秒282をマークして8位となった。Q1は15台中12台が1秒差内にひしめき合う接戦となった。新予選フォーマットがはじめて採用された開幕戦の例からも、このあとのQ2の結果次第で順位は大きく変化する可能性がある。
クインタレッリからのフィードバックを受けたQ2担当の千代は開始から約3分後にコースインすると、3周目にアタックを開始。セクター1、2、3ともに「うまくまとめられた」というアタックは1分27秒077という好タイムにつながり、トップへと浮上。このタイムは最後まで破られず、Q1とQ2の合算タイムで4位となったが、上位の1台がペナルティを受けたことで、23号車Zは決勝レースを3番手からスタートすることになった。
■千代 勝正コメント
「ユーズドタイヤでアタックするのは初めてなので不安も多少ありましたが、ロニー選手のフィードバックのおかげでQ2に向けたアジャストメントがうまくいって、集中してアタックできました。タイヤのパフォーマンスも素晴らしく、しっかりとグリップをキープして走ることができました。良い結果が出てホッとしています。しかしながら新予選フォーマットはまだまだ未知な部分もあって、トライ&エラーの状況です。今後さらに経験を積んでいく中で、精度を上げていきたいと思います。明日は去年までより長いレースになりますが、良いグリッドからスタートできますし、タイヤ選択にも自信を持っているので、とにかく集中して3時間を戦い抜きます。たくさんのファンが来てくれる富士で優勝して、良い流れをつくりたいと思います」
2024 AUTOBACS SUPER GT Round 2
「FUJI GT 3Hours RACE」決勝レポート
SUPER GT 第2戦、23号車Zは2位で今季初表彰台を獲得
5月4日(土) 天候:晴れ 路面:ドライ
■決勝結果:2位 3h01'30.636 117周 (千代→クインタレッリ→千代)
この週末は好天に恵まれ、SUPER GT第2戦決勝が行われる富士スピードウェイには昨年を上回る5万3900人のファンがつめかけた。決勝レースでは給油を含むタイヤ交換を2度行うことが義務付けられている。
3番グリッドから挑む23号車「MOTUL AUTECH Z」のスタートドライバーは千代 勝正。
13時33分、決勝レースがスタート。23号車Zはスタートから2位浮上を狙い、果敢に攻めていく。そして23周目のホームストレートで2位17号車のスリップストリームからアウトに振ると、1コーナーでサイドバイサイドに。そのまま並走して立ち上がり、続くコカ・コーラコーナーのエントリーでインからオーバーテイクに成功。さらに4秒差のトップにも徐々に近づいていく。30周目にはトップとの差を3秒弱まで縮めていた。
38周目にピットインした23号車Zは、この1回目で多めに給油する戦略を採ったため他の上位勢よりピットストップタイムが長く、ロニー・クインタレッリが担当する第2スティントは再び3位からのスタートとなった。第1スティントと同様の追い上げが期待されたが、燃費とタイヤライフを労わる為、ややペースを落とすことになる。この結果、トップや2位との差は広がり、さらに後方からもプッシュされるタフな状況となっていた。
そんな中でクインタレッリはベテランらしい巧みなブロックで3位を守り続けたが、71周目についに均衡が破られ4位に後退。反撃は第3スティントを担当する千代に託された。その期待通り、23号車Zは77周目にピットインすると、1回目の給油時間が長かった分2回目が短かったことで、ピットワークでのアンダーカットに成功し、2位へ浮上する。コースイン後は第1スティントを上回るハイペースでトップを追っていく。しかし、第2スティントで築かれたトップとの差は大きく、80周目の時点で約36秒。23号車Zは周回を追う毎に着実にギャップをつめていくが、13秒差まで迫った時点でレースは3時間を迎え、2位でチェェッカーを受けた。優勝には届かなかったものの、今季初表彰台登壇を果たした。ニスモチームとしては今季初の1-2フィニッシュでサーキットに集まった日産ファンを大いに沸かせた。今回のレースで23号車Zは同じフォーマットで行われる第3戦・鈴鹿に向けて大きな手ごたえをつかんだ。
■千代 勝正コメント
「初の3時間レースでニスモがワンツーフィニッシュを飾ったことで、チームの総合力及びZの富士での強さをしっかりと示すことができました。第1スティントで使ったタイヤがもう1セットしかなく、ロニー選手のスティントは苦しくなりましたが、全体的にはチームとして良い仕事ができたと思っています。今回は3号車の優勝を称えるとして、次は自分たちが勝てるように準備を進めたいと思います。次の鈴鹿はサクセスウェイトが少し重くなりますが、3時間レースはしっかり走り切れば結果はついてくると思うので、しぶといレースを展開したいです。
今年の富士は昨年以上のお客さんが入ったと聞きました。暑い中、長時間の応援を有難うございました!」